お手紙マナー事典|縦書き横書きの違い・便箋などの選び方

鳩居堂・ミドリカンパニー・G.C.PLESSの便箋など

手紙には縦書き・横書きがありますが、これらは状況に応じて使い分けることがマナーです。

また、手紙を書く前に、便箋・封筒・筆記用具・切手を取り揃える必要があります。

今回は、手紙の書き方に先立って、縦書き・横書きの使い分けと便箋や筆記用具などの選び方をご紹介します。 

改まった手紙は縦書き・カジュアルな手紙は横書き 

縦書き(和型)と横書き(洋型)の便箋

ここでは、縦書きの手紙は和型の手紙・横書きの手紙は洋型の手紙として扱います。

 

縦書き手紙と横書き手紙の大きな違いは、「改まった場面で使われる」か「カジュアルな場面で使われるか」です。

 

縦書きの手紙は、目上の方やビジネスなど、改まった場面でよく使われます。

横書きの手紙は、日本において、基本的にカジュアルな場面でよく使われます。

 

縦書き・横書きにおいて、上記の違いが最も大きなものです。

迷ったときは、カジュアルな場面かそうでない(改まった場面)かを考えましょう。 

手紙の選び方

縦書きと横書きの便箋・封筒・筆記用具・切手の選び方をご紹介します。

 

便箋・封筒・ペン・クリスマス仕様の切手

ただし、横書き手紙はカジュアルに使われることが多いため、その場合は大きなマナーはあまりありません。

 

それでも無難なものを選びたいときには、今からご紹介する以下の縦書きの項目を参考にしてください。

①便箋選び|白無地を選ぼう

縦書き

白無地で罫線が10行程度の幅広い便箋を選びましょう。

罫線が細いものは、引き締まった印象も与えますが、文章量が多くなり文字の配置なども難しくなります。

 

一方、罫線は文章を書く補助線の役割のため、本来は罫線無しの白無地が正式とされていました。

ただし、昨今では場面や相手を問わず罫線入りの便箋を使ってもよしとされています。

横書き

色・柄付きの手紙は、カジュアルな印象を与えるため、友達や親しい間柄のみの使用にとどめましょう。

 

改まった場面で横書き手紙を使いたい場合、薄いクリーム色や水色の無地便箋なら、差し支えないとされています。

②封筒選び|便箋と同じ種類を選ぼう

縦書き

封筒は、縦型の和封筒が基本で、便箋と同じ色・質感のものが無難でしょう。

色や質感などが異なると、あり合わせの組み合わせに見えてしまいます。

 

また、茶封筒は事務的な印象を与えるため、基本的には使用を避けましょう。

横書き

前述の通り、色・柄付きの手紙は、カジュアルな印象を与えるため、友達や親しい間柄のみの使用にとどめましょう。

 

改まった場面で横書き手紙を使いたい場合、薄いクリーム色や水色の無地封筒なら、差し支えないとされています。

③筆記用具選び|万年筆や筆ペンでなくてもよい

縦書き

ボールペンを使用するときは、ゲルインクボールペンがおすすめです。

筆のような筆跡を期待する場合は、筆風サインペンもおすすめです。

相手が文章を読みやすいように、ペン先が0.5mm以上のものを選びましょう。

 

現在では、手紙を書く際にボールペンの使用もよしとされています。

元々ボールペンの使用は失礼とされていましたが、万年筆などの使用頻度の低下に対して、ボールペンの品質向上やインクの種類増加により使用頻度が高まったためです。

横書き

カジュアルな場面であれば、好みのペンを使ってもよいでしょう。

無難なペンを選びたいときは、縦書きの項目を参考にしてください。

④切手選び|ハガキは63円・封書は84円

郵便局にはさまざまな切手が売られている

基本的にハガキ63円・封書の手紙84円の切手でお手紙を送れます。(2022年12月現在)

お手紙の切手値段は、縦書き横書きを問いません。

目的や季節に合わせた切手で使い分けると、相手にも好印象です。

 

切手一覧・購入方法など

www.post.japanpost.jp

参考文献

参考文献は以下です。

今回は杉本裕子著の『心に伝える、すぐに役立つ 手紙・はがき・一筆箋の書き方マナー大全』を基本的に参考にしました。

本著は手紙の書き方に関してとても網羅的に記されており、大変おすすめです。

 

また、同著の『短くても気持ちが伝わる手紙・はがき・一筆箋きちんとマナーブック』は個人的にとてもお世話になっている書籍ですので、ご紹介しました。

 

そして、岩下宣子著の『カラー版 これ一冊で完ぺき! マナーのすべてがわかる便利手帳』は、手紙を含めたマナー全般の基礎を知りたい場合におすすめです。

今回紹介した書籍は、全て200〜300ページで程にまとまっているにも関わらず、情報量が濃密のため、いずれか一冊の購入でも大変満足度の高い書籍です。